----- タリハ通信2 1日1ドル
Hola! みなさま
お変わりありませんか。日本は相当寒いらしいですね。
こちらは、先週末に大雨がやっと降り、これで全滅しかけていた農作物も、何とか半分は持ちそうで、ほっとしています。
なにせ、皆自給自足の生活で、残ったわずかの物を市場で売って現金収入にしているので、半分になったら、本当に、自分達が食べるだけの分しかありません。かつかつの生活です。
ところで、私がこんなところでいったい何をしているのか、不思議におもっている人もいるかもしれませんので(みんな不思議におもっているとおもうけど)、今日はちょっと仕事の話をしましょう。
これは、JICAがやっているプロジェクト方式技術協力というもので、5年間のプロジェクトで、もう後残り1年半となってしまいました。プロジェクト地域は、まるでグランドキャニオンのようなところで、土壌浸食が激しく、そのうち、このタリハ県全部がなくなってしまうのではないかとおもうほどです。そこで、国では、砂防を作ったり、植林をしてこの土壌浸食をくいとめようとしているのですが、われわれのプロジェクトは、その上での試験・研究をやり、最後に技術移転していきます。
植林は、住民参加でやることが国から義務付けられていますので、プロジェクトの試験・研究、たとえば、どこに何の木を植えたら根付くかとか、そういう研究に住民の人に参加してもらっています。水がないときは、市内からタンクで運んで、ドラム缶にいれ、それを彼らがバケツで運んで、一本一本の苗木に水をやる重労働です。私も1日やりましたが、まっくろになり、今は皮がべろべろにむけています。
しかし、先ほども書いたように、極貧の人たちですので、まずは衣食足りなければ、なかなか参加してくれません。それで、いろいろインセンティブを与えて、持続可能な住民参加型植林を模索しているのですが、それがうまくいっていないということで、私は短期専門家として、どういうインセンティブを与えれば、参加してくれるのか、とか、そういう調査をやって、今後のプロジェクトの内容について、提言するのです。
しかし、とにかくグランドキャニオンですし、川は枯れ、雨は降らず、植えた苗や彼らの農作物まで今はぐにゃっとしていて、お話になりません。こんなところでよくプロジェクトやってるなあ、なんて感じです。
タリハの人は一見人当たりがよく、親切ですが、ボリビア全土にいえることは、いままで政権が安定せず、内戦がずっと続いていたこともあって、なかなか人を信用しないので、私がいろいろ聞いても、にこにこ笑っているばかりで、答えてくれません。これは、ここに、10年くらい住んで信用してもらわないと、何も答えてくれないな、と早々にあきらめ、カウンターパートと呼ばれるボリビア側の同僚たちに任せ、私は彼らに対して技術指導することにしました。
ところで、ここの通貨はボリビアーノといい、われわれ日本人は、ボリといっていますが、今は1ドル7ボリです。私が泊まっている安ホテルは、一ヶ月600ドルですが、物価が安いため、今ひとつ凝っていることがあります。それは、食費を1日1ドル以内に納めること。
朝は、ホテルの朝食が無料でついているので、ただ。昼は、プロジェクトの中にある食堂で、4ボリの定食。夜は、出張中は食べないことにしているので、果物とビールのみ。ビールは外で買えば6ボリです。これだと、1日1ドル以上になってしまいますから、今度は安いワインを買ってちびちびのみ、全部で7ボリにしようとがんばってます。そうすると、たとえ1ボリでも惜しくなってきて、自分がだんだんどけちになっていくようでこわいですが。
その代わり、ストレス解消のため、大好きな民芸品はたくさん買うので、結局いつも出張費は赤字になります。出張費が赤字になるのは、会社では私くらいです。
来月は、出張で民芸品の宝庫のスクレ県に行きますが、もう帰ってこないのではないか、と心配しています。
暑くもなく、寒くもなく、半そででちょうどいい、いい気候です。おかげで仕事もはかどります。
では、みなさま、お体大切にお過ごしください。